ボトックス注射を打つ前に知っておきたいこと! 静岡 橋本クリニック


ボトックス注射は簡単に施術をしやすく、周りにもばれにくく、ダウンタイムも少ないためプチ整形として人気のある施術です。

しかし、簡単に施術しやすいがためにボトックスの作用・効果・副作用等曖昧に覚えている方は多いと思います。

ボトックス注射を知っている方でも知らない方でも正しい知識を身につけていきましょう。

ボトックス注射とは

ボトックス注射とは、ボツリヌス菌が産生するボツリヌストキシンという天然のたんぱく質の一種を製剤化したものを注入する美容医療の一つです。

ボツリヌストキシンには、アセチルコリンの放出を阻害する作用があり、局所的に筋肉の収縮を抑制することでしわを軽減したり、発汗を抑える効果があると言われています。

ボトックスは、1970年代から眼科・神経内科において、顔面チックや斜視、斜頚など、筋肉の活動亢進から起こる多くの疾患に用いら、日本でも眼瞼痙攣の治療薬として、1997年4月から厚生労働省の認可を受けており、その安全性はすでに確立されています。

美容治療に応用され始めたのは1980年代後半からで、2002年にはしわ治療薬として米FDA(米食品医薬品局)認可を受けました。

ボトックス注射は美容治療の目的で世界中で使用されており、最近ではその手軽さから爆発的な人気を集めています。

また近年、多汗症の治療など他の様々な医療への応用の可能性が注目され研究が続けられています。

ボトックス注射のメカニズム

笑って口角が上がったり、怒って眉間にしわが寄ったりした際に動く筋肉があります。

これを表情筋といいますが、その際に感情に合わせて脳から顔の表情筋を収縮させるシグナルが送られます。

この時、神経と筋肉の接合部分ではアセチルコリンという神経伝達物質が放出されます。

アセチルコリンによって脳からの「収縮しなさい」という命令が筋肉に伝わると、筋肉の収縮に伴って皮膚にしわができます。

ボリヌストキシンにはこのアセチルコリンの放出に関与するたんぱく質を遮断する働きがあることから、筋肉への情報伝達がされず、顔にしわが寄るのを防ぎます。

しかし神経と筋肉の接合部分の情報伝達が遮断されても、やがてそこには新しい神経の芽が出現するため、情報伝達自体を永久的に遮断することはできません。

さらに、一度遮断した部分も時間の経過とともに再び開通し始め、それと同時に新しい芽が消失して、以前と同じ状態に戻ると言われています。

そのため、ボトックス注射による作用の継続は数ヶ月~半年ほどと言われています。

ボトックス注射でしわ取りが可能な部位・効果

顔のしわ取り

シワの部分に注射をすることで筋肉が動きを止め、表情に伴うシワが無くなります。

<注射できる部位>

 

<注射できない場所>

・ゴルゴ線

・ほうれい線

・口角のたるみ

上記部位に打ってしまうと、筋肉が動かなくなるため表情が作れなくなり垂れさがってしまいます。

※表情ジワで深くなっている眉間・額のシワはヒアルロン酸などの注入剤と併用するとより効果的にシワを目立たなくすることができます。

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ガミースマイル、咬筋(エラ)の縮小、ふくらはぎを細くする

筋肉に作用するため、発達した筋肉が動きを止め、萎縮します。

<ガミースマイル>

 

上あごの骨格や歯並び、上唇の形や筋肉の発達、歯茎の発達が原因とされています。

上唇を持ち上げる筋肉が人よりも発達していたり、筋力が非常に強い場合、ボトックスを打ってあげることで改善されます。

 

<咬筋(エラ)の小>

エラがそれほど外に張りだしていないが後方のフェイスラインが大きい方、奥歯を強く噛みしめると顔がホームベース型に見えるタイプ方など咬筋のボリュームが非常に大きい方は、小顔効果が期待できます。

咬筋は、咬むための筋肉なのでボトックス注射で咬筋を萎縮させてしまうと咬む力が弱くなってしまうのではないかと不安になる方がいますが、咬むための筋肉は咬筋以外にも側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋という3つの筋肉があり、それらの筋肉が作用しているため、咬む力が弱くなって困るということはまずありません。

 

<ふくらはぎを細くする>

ふくらはぎの盛り上がった部分にある腓腹筋、その内側にあるひらめ筋です。

このふたつが発達していることで、ふくらはぎは太くなる場合が多くなります。

人によって両方が発達している場合と、片方の場合があったり、同じふくらはぎの筋肉の中でも、発達している箇所は異なることもあります。

ボトックス注射で多汗症、わきがの改善!

<多汗症

暑いわけでもなく、運動をしたわけでもないのに多量の汗をかくことを多汗症と言います。

多汗症は、全身性多汗症局所性多汗症の2種類に分けられます。

<全身性多汗症>

全身性多汗症は全身に多量の汗をかき、結核や婦人病、更年期障害やホルモンバランスの乱れ、または急性リウマチなどの疾患が原因で発症します。

<局所性多汗症>

多汗症の中で最も多いのが、局所性多汗症で、脇の下や手の平、足の裏や頭部などの身体の一部分のみに多量の汗をかきます。主な原因は自律神経の乱れや精神的ストレスで発症します。

<わきが>

脇汗の悩みといえば「汗の量」と「臭い」またはその両方で悩んでいる方がいます。

人間のからだには汗を出す線「汗腺」が存在するのですが、脇の下にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺という2種類の汗腺が存在しています。

エクリン汗腺は汗の量の原因となり、アポクリン汗腺は臭いの原因となるという特徴があります。

ボトックスにはこの2つの汗腺の働きを抑える作用があるため、汗の量と臭いの両方を軽減することができます。

しかし脇汗ボトックス注射は一時的に汗腺を抑えるだけですので、軽い臭いで悩んでいる方の場合は脇汗ボトックス注射でも十分な効果を感じることができますが、強いワキガの方の場合は臭いが残る可能性があるため手術が必要になるかもしれません。

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ボトックス注射の副作用

ボトックス注射後、1~5%の確率で比較的多い副作用として以下の3つが挙げられます。

・頭痛

額や眉間に注射した場合、頭痛が発生する可能性があります。

ボトックス注射は片頭痛や緊張型頭痛の治療にも利用されており、原因は「頭や首周りの筋肉のコリ」や「精神の緊張」にあるので、ボトックス注射で筋肉を弛緩させることで頭痛の改善を図ります。

しかし、元々頭痛持ちでは無い人がボトックス注射を受けた時、筋肉のバランスが崩れたり、精神神経系に作用したりすることで頭痛が起こることがあります。

・眼瞼下垂

額にボトックス注射をすることで皮膚が伸びたり、額や眉間の筋肉が動かなくなったりすることで「まぶたが重い」や「目を開けにくくなった」という症状を引き起こします。

額や眉間の筋肉がストップすることで、目が開けにくくなり、もともと目を開ける時に、額や眉間の筋肉を使っている人に起こりやすいです。

・注射部位の痛み、内出血

極細針を使用するクリニックもありますが、針を使用しますので多少痛みは伴います。

またボトックスに限らず、注射により内出血をが出てしまう可能性があります。内出血を避けるのは100%不可能です。

 

<他、副作用>

・スポックブロー様顔貌

眉尻のみ挙上する、怒った様にみえる状態の事を言います。中央部にのみ効いて、外側への効果が不十分な場合に起こります。

対処法としては、追加で眉尻付近に追加注入すれば修正可能です。

<1%未満>

・複視:物が二つに見える(重なって見える)

・霧視:キリがかかったように見える(かすみ目)

・羞明:眩しさが強く感じる

・眼脂:目ヤニが出る

・流涙:涙が過剰に出て、常に目が潤んでいる

・眼痛:目に何か入っているような異物感があって痛い

<頻度不明>

・斜視:片目が色んな方向に向く

・結膜炎:結膜(白目の一番表面の膜)が赤く充血する

・眼の乾燥感:目が乾燥する

・角膜炎:角膜が炎症を起こす(目の痛み、ゴロゴロ、異物感、充血、まぶたが腫れるなど)

・角膜糜爛:角膜の表面が部分的に取れる(目のゴロツキ、痛み、白目の充血など)

・視力低下:物が見えにくくなる

<重篤な副作用>

・ショック、アナフィラキシー様症状、血清病

・目:角膜露出、持続性上皮欠損、角膜潰瘍、角膜穿孔

・嚥下障害、呼吸障害

・痙攣発作

※シワ改善の美容目的で使用されるボトックス治療は「少量&皮膚の浅い部分への注射」なので、起こる可能性はかなり低いです。

禁忌とされる対象者

妊娠の可能性がある・妊娠中・授乳期中の女性

・妊活中の男性

ボトックス注射で使われるボツリヌス菌は、元々は毒性の強い食中毒菌です。

クリニックで使用されるボトックスは調整した薬剤が使用されますが、ボトックスを打つことで「身体が食中毒菌の影響下にある状態」になるため、当然ながら生殖器系への影響が考えられます。

動物実験では妊娠や胎児への影響が認められており、海外では妊娠初期にボトックス注射を受けた患者の胎児の死亡や奇形の例が出ています。

しかし胎児の死亡や奇形の原因は不明なことが多いため、あくまでも考えられる理由の一つとして、ボトックスが絶対に影響が無いとは言い切れないので、リスクを減らす為に注射後2~4ヶ月の避妊、卒乳後が推奨されています。

ボトックスの種類

ボツリヌストキシン製剤

代表的なボツリヌストキシン製剤はボトックスビスタ、ゼオミン、ニューロノックスの3種類です。

ボトックスビスタ

ボトックスは、米国法人のアラガンインコーポレーテッド(米国アラガン社)が有する登録商標(「BOTOX®」、「BOTOX VISTA®」)です。

日本国内で、この登録商標の使用が許可されているのは、アラガン・ジャパン株式会社とグラクソ・スミスクライン株式会社のみです。

ボトックスを一般名詞化したアラガン社の誇る「元祖ボツリヌストキシン製剤」がボトックスです。

FDA(アメリカの厚生労働省に当たる機関)認可あり、臨床データも豊富で効果や安全に関する信頼性も高いです。

ただしクリニックによっては「分かりやすさ」から、ボトックスのジェネリックであるボツリヌストキシン製薬を使った施術も「ボトックス注射(治療)」とひとくくりにして紹介することも多いです。

日本では「ボトックスビスタ」の名称で2009年に厚生労働大臣によってシワ等の美容領域での使用が承認された、日本国が唯一お墨付きをつけた製剤です。

熱に弱く、若干複合タンパク質を含むという欠点がありますが、世界的に流通していて品質の管理も十分であり、症例数も最多であるために安心して使用できます。

気になる長期使用による抗体産生によって効果が出なくなる可能性は、通常の美容領域で使用する量では少ないと考えられています。

安全性と信頼性を重視するなら、ボトックスビスタがオススメです。

<効果>

持続効果は3~4ヶ月

治療後2日以内に効果が現れ、約2週間後に最大化

注入後に薬剤が広がりにくい為、ピンポイントで狙った部位に効果を発揮

濃度や注入の深さ(筋肉・皮下など)を調節をして、効果の強弱が付けられます。

アラガン社製はタンパク質などの不純物が圧倒的に少なく、抗体ができにくい為、繰り返し使っても効果が下がりにくい

管理・保存状況によって品質が劣化しやすく、効果が下がることもある

ゼオミン

ゼオミンは、ドイツのメルツ社製のボツリヌストキシン製剤で、2011年7月にFDAの認可を取得し、高い安全性が認められています。

ボツリヌス製剤には複合タンパクが含まれているので、繰り返し施術を受けることによって、中和抗体を作り出してしまうことが稀にあります。

その結果、耐性ができてしまい、ボツリヌストキシン製剤の効果が減弱してしまいます。

ボトックスよりも複合タンパクなどの異物を極力取り除いた、純度の高いボツリヌストキシン製剤です。

常温保存可能で、温度変化による変性がないため、安定した結果を得ることができます。

<効果>

持続効果はボトックスビスタと同じで、3~4ヵ月

ボトックス注射の場合は抗体を出来にくくする為3ヶ月以上空けて頂く必要がありましたが、ゼオミン注射は抗体が出来にくい為ボトックス後すぐの注入も可能

ニューロノックス

韓国Medytox社のニューロノックスは、ボトックスのジェネリック(後発薬品)といえる製剤で、KFDA(韓国食品医薬品安全庁)に認可された安全性のあるボツリヌストキシン製剤です。

ボツリヌストキシン製剤の特性を決定する「菌株」は、アラガン社のボトックスと同じ、信頼のおける米国ウィスコンシン大学の「type A Hall菌株」を起源として開発されているため、製剤の組成や分子量がボトックスと同じです。

韓国のみならず、全世界で多く使用されているボツリヌストキシン製剤の一つです。

日本においては、100万本以上の販売実績があり、臨床の現場で広く有効性が実証されています。

他の製剤に比べ、コストパフォーマンスの良さが最大のメリットで、使用量の多い「多汗」「小顔」「ふくらはぎ痩身」などの治療に最適です。

ニューロノックスは温度管理が重要です。

<効果>

効果持続は3~6カ月程度。

 

このほかにも「ディスポート」(イプセン社 英国製)、「メディトキシン」(テピョンヤン社 韓国製)、「リジェノックス」(ハンズバイオメド社 韓国)などがあります。

激安の中国Lanzhou社の「BTXA」チャイニーズ・ボトックスである「BTXA」というものもありますが、成分にブタのコラーゲンが含まれており、アレルギー反応が比較的多いなどという理由で安全性の観点から品質管理が雑で製造過程に不明な点があり、採用しているだけで信用を無くしてしまうような製剤もあります。

当院のボトックス施術

当院でボトックス注射はボトックスビスタとニューロノックスを使用しております。

お客様のご要望で2種類のボトックスを使い分けています。

以下はニューロノックスの金額です。

・ボトックス注射1部位(額・眉間・目尻・口角アップ):30,000円

・手のひら、足の裏、頭、エラ、脇ボトックス注射:60,000円

 

ボトックス注射は頻回におこなうことで、抗体ができてしまい効かなくなってしまう可能性があります。

追加治療を希望されるかたは、必ず3か月以上期間を空けて治療をお受けになってください。

院長イラスト