ピーリングについて 


日も長くなり徐々に汗ばむ季節になってきました。

梅雨から夏になると、皮脂分泌量が増え毛穴を詰まらせることでニキビができやすくなると言われています。

紫外線を浴びると活性酸素が発生して肌に刺激を与えるため肌のバリア機能が低下し、洗顔しすぎや冷房の効いた空間にいることで肌が乾燥し肌を補おうとして皮脂の過剰分泌が起こります。

肌表面は汗や皮脂で潤っているように思いがちですが、肌の内側は乾燥状態に陥りやすいため夏こそスキンケアが大切です。

そこでスキンケアの中で一つの手法である「ピーリング」について今回お話させていただきます。

ピーリングにはホームケアやクリニックで行うもの、種類や効果などがあります。簡単にまとめてみました。

ピーリングとは

ピーリングとは、肌に蓄積した古い角質の除去を行い、老化肌やニキビ跡など肌のターンオーバーの改善させ、肌を再生させるスキンケア方法の一つです。

皮膚のターンオーバーは約28日周期といわれています。

しかし、加齢や生活習慣や食事の乱れ、紫外線の影響等でターンオーバーが乱れ、古い角質が剥がれにくくなります。

肌のターンオーバーが乱れると・・・

*シワ・たるみ

*ニキビ跡・ニキビ

*毛穴の開き・黒ずみ

*くすみ・シミ

*乾燥

*肌のごわつき

 

 

以上のような肌トラブルが起こります。

ピーリングの効果

ピーリングには以下の効果があります。

メラニン色素の排出を高める

・ニキビの予防、ニキビ跡の改善(背中ニキビも効果的)

・日焼け後の小さなシミを薄くする

・茶くまの改善

毛穴の角栓と皮脂の除去

・毛穴が詰まりにくくなり、にきびの予防になる

ターンオーバーが促進され肌の代謝が高まり、真皮のコラーゲンを増加

・肌のくすみの改善し、透明感のある肌へ(肌の弾力、ハリ、ツヤUP)

・肌荒れ、乾燥した皮膚の改善

・毛穴の開きや小じわの改善

 

ピーリングは様々な効果が得られるのですが、その中でも炎症性色素沈着に一番効果があります。

炎症性色素沈着はニキビ跡、火傷、シミ、肝斑などが挙げられます。

日本皮膚科学会ガイドラインでも炎症性色素沈着にピーリングは効果的と言われております。

ピーリング種類

ピーリングには自宅で行うものやクリニックで行うものそれぞれ種類があります。

またピーリングにはAHAとBHAに分けられます。

AHA(アルファヒドロキシ酸)

AHA(アルファヒドロキシ酸)はリンゴ酸やクエン酸などフルーツ酸などの天然由来成分が使用されています。

AHAは水溶性なので浸透力が低くく、比較的刺激が弱いため初めてケミカルピーリングを行われる方にお勧めです。

肌にAHAを塗布すると古い角質を溶かして取り除きつつ、肌細胞を活性化させてコラーゲン量を増やします。

BHA(ベーターヒドロキシ酸)

BHA(ベータヒドロキシ酸)は油溶性で毛穴の奥の皮脂を溶かす効果が高く、人工的に生成された酸となります。

BHAは強い酸で肌表面の汚れや硬くなってしまった表皮を取り除くことによって、肌の細胞の再生と働きを促し、つるつるで柔らかい肌にすることができます。

しかしAHAに比べてBHAは強い酸であるため副作用(赤み、乾燥、色素沈着等)が大きく出る可能性がありますのでしっかりとカウンセリングが必要です。

 

*化粧品の中に、AHAとBHAが配合されたものが販売されています。

BHAは浸透力が高いため日本では化粧品への配合量を0.2%までと定められています。

BHAの量としては微量なため、使用してもさほど効果はAHA配合化粧品と変わりませんので安心して使用できます。

ホームケア

ホームケア用のピーリングは基本的にクリニックと比べてマイルドなものを使用しているため

洗顔せっけんタイプ

ピーリング石鹸の多くはAHAが配合され、洗顔をするだけで肌表面の古い角質を落とす事が出来ます。

一般的に日本製品は肌トラブルを起こさないように高い濃度のものはなく、肌への負担は低いとされています。

洗顔をするだけでピーリングが出来るので簡単ですが、敏感肌や乾燥肌の方にはピリピリと感じる可能性があります。

ジェルタイプ

肌にジェルをのせて優しくマッサージをするとジェルが固まってポロポロと剥がれ落ちる為、角質ケアをしている感覚を実感できます。

拭き取りタイプ

拭き取り化粧水は、クレンジングや洗顔で落としきれなかったメイクの汚れ、毛穴の余分な皮脂や汚れ、古い角質を取り除く効果があります。

あくまでも化粧水なので、ピーリング効果は穏やかですが、普段のスキンケアにプラスするだけなので、手軽に角質ケアができるアイテムです。

肌荒れを起こしていたり、乾燥している場合は症状を悪化させる原因になりますので使用を控えましょう。

スクラブタイプ

洗顔料にコンニャクや塩などのつぶつぶ粒子を入れたものがスクラブ洗顔料です。ほとんどのものがチューブ式になっており、泡立てて洗うとザラザラ感を感じます。

スクラブ洗顔は余分な角質を落としつつ、つぶつぶが毛穴の汚れを掻き出す効果が期待できます。

しかし摩擦による刺激が大きいためニキビ肌や敏感肌、乾燥肌の方はトラブルを招きやすくなりますので注意が必要です。

クリニック

クリニックでよく使用されているピーリング剤は3種類です。

サリチル酸マクロゴール

サリチル酸は、硬くなった角質を柔らかくしながら溶かしていくため色素沈着や薄くできたシミなどに効果的です。

また、毛穴につまった皮脂も溶かすので、ニキビの治療にも適しています。

高い効果を期待できるのですが、その分、皮膚への刺激が強く、痛み・赤み・炎症などリスクがありました。

現在ではサリチル酸をマクロゴールという基材と組み合わせた「サリチル酸マクロゴールピーリング」が広まっています。

サリチル酸マウロゴールピールは、サリチル酸をマクロゴールという薬剤で溶かしたピーリング剤のことです。

強力な酸であるサリチル酸をマクロゴールで溶解することで、皮膚の深い層への浸透を防ぎながら、しっかりと古い角質を除去することができます。

肌の奥までは浸透しないため刺激が少ないのが特徴で、グリコール酸がお肌に合わないという方にもおすすめの治療です。

また、皮脂に近い性質をもっているため、毛穴の皮脂詰まりに高い効果を発揮します。

グリコール酸

グリコール酸は、最も広く一般的にケミカルピーリングに使用されている薬剤です。お肌の状態や目的に合わせて、薬剤の濃度を調節して使用します。

殺菌作用が高いためニキビ治療に特に効果を発揮します。

浸透力の高さも特徴で真皮まで酸が影響を与えるため、小じわの改善やお肌の弾力アップといったアンチエイジング効果も高い薬剤です。

しかし、その分施術中に少しピリピリした刺激を感じることが多く、赤みが出やすいという特徴もあります。

乳酸

乳酸ピーリングは、この中で最も刺激の少ないピーリングです。

お肌の弱い方にもおすすめで、乳酸には保湿・美白効果があるという点が大きな特徴なためシミやくすみの改善に効果的です。

乳酸ピーリングはお肌への負担が少ないため、レーザーと同時の治療が可能なため2つの治療の相乗効果で、効果的にシミを治療することができます。

シミやそばかす、くすみでお悩みの方には特におすすめのピーリング治療です。

当院で使用しているピーリング剤

当院では、デルファーマのMIXピールを使用しています。

MIXピールは、「グリコール酸」、「サリチル酸」、「乳酸」がミックスされた製剤です。

日本人の肌に合うように開発し、赤みや刺激など治療に伴うリスクを最小限で済むよう設計されているため、どんな肌質の方でもご使用頂けます。

使い分けられていた医療用のピーリング剤ですが、分子量がそれぞれ異なる3種類の酸が配合され、皮膚の各層に効率良く作用します。

AHA単体のピーリング剤に比べて施術直後の皮膚の表面の変化が実感しやすくなっています。

<効果>

・表面のざらつきが緩和され、滑らかな肌を実感

・ざらつきの緩和により光が均一にあたり、ツヤと透明感がUP

・ケアの難しい毛穴の黒ずみの緩和

費用:1回(全顔):5,400円(税込)

ピーリングの頻度

ケミカルピーリングの頻度は自分の肌の状態を見ながら決めるのがベストです。ピーリング効果をできるだけ早く感じたいからといって、毎日使用するのはよくありません。

肌には再生のサイクルがあるので、毎日ピーリングをしてもすぐに新しい肌に生まれ変わることはなく、逆に肌が敏感になってトラブル(肌が赤くなる、皮がむける、肌にしみる、かゆい)を生じてしまいます。

市販で売られているピーリング剤は用法用量を守り、クリニックでは3~4週間に1回のペースがよいでしょう。

ピーリングの施術部位

顔はもちろんのこと、背中にもケミカルピーリングは行えます。

1回でも効果をご実感できますが、ニキビや色素沈着を改善したい場合は2~3週間に1回位の頻度で、5回~10回お受け頂くことがお勧めです。

色素沈着が濃く出てしまっている場合、レーザートーニングを併用して頂くとより効果的です

脇の黒ずみ

脇の黒ずみには色素沈着と皮脂の汚れや詰まりがあります。

*色素沈着

脇の皮膚は薄く、非常にデリケートなため、衣類による蒸れや摩擦、特に脇毛の自己処理は皮膚への大きな負担となり、メラニン色素の沈着に大きく影響します。

*皮脂の汚れや詰まり

皮脂が皮膚の表面に出てくると、酸化して黒くなり、さらに皮膚表面で外部からの汚れや汗と混ざり合うことで固く、ブツブツとした状態になってしまいます。

ケミカルピーリングを行う事で、肌の表面にある古い角質を取り除き、色素沈着の原因となるメラニンを排出します。

また毛穴に浸透して皮脂や汚れを取り除き、滑らかな肌へと導きます。

背中ニキビ

背中は汗や皮脂の分泌が多く、衣類による蒸れや摩擦も起きやすいため、ニキビが発生しやすい環境にあります。また手が届きにくい場所のため、衣類による蒸れや摩擦で炎症が悪化する可能性があります。こうした環境から、次々と化膿性のニキビができてしまう「難治性のニキビ」になるケースが多く、ニキビだけでなくニキビ跡や色素沈着に悩んでいる方も多くいます。

背中のニキビは繰り返しやすい特徴を持つため、早めのケアが大切です。

背中ニキビの原因は、ホルモンバランス、洗い残し、摩擦の3つが挙げられます。

*ホルモンバランス

自律神経は、食生活の乱れなど生活習慣やストレス、睡眠不足によって、そのバランスが崩れてしいます。男性ホルモンである「アンドロゲン」が過剰に分泌され、男性ホルモンには皮脂の分泌を促す働きがあるため、ニキビができやすくなります。

*シャンプーやコンディショナーの洗い残し

シャンプーやコンディショナーなどの洗浄料の洗い残しは、毛穴を詰まらせ、背中ニキビの原因になります。

特にシャンプーに含まれるシリコンは毛穴詰まりを悪化させることもあるため、ノンシリコンシャンプーを選ぶまたは洗髪後に身体を洗うなど間接的にニキビ予防することもできます。

*摩擦

背中を洗う際に強く擦ったり、衣類や寝具による摩擦でも皮膚の表面が厚くなり、毛穴に汚れや皮脂が詰まりやすくなるため、背中ニキビができやすくなります。

このように様々な要因で起こる背中のニキビにはケミカルピーリングが効果的です。

ニキビの原因となる毛穴に詰まった皮脂や老廃物を取り除き、ニキビを改善・予防していきます。

ピーリングを安全に行うルール

*強いピーリング剤は行わない(繰り返し施術可能なマイルドなピーリングを行う)

*ピーリング前の3週間(理想的には3カ月間)は必ずビタミンA配合製品の塗布を毎日行い、皮膚を整えていくこと。

*ピーリングに備えて抗酸化物質(特にビタミンC、Eなど)を皮膚に塗布しておくこと。これによりピーリングによるストレスを軽くする事が出来る。

*夏季はピーリングは行わない。

ニキビ治療としてのごく軽いピーリングは通年通して問題なく行う事が出来ます。

*ピーリング後、3週間は強い太陽光にあたらない。

*ピーリング後は常に適切な紫外線防止剤(SPF30未満)で、強力な無機系紫外線防止剤配合のものを使用し一時的にもろくなっている皮膚を保護する事。

新しい状態の皮膚にSPF値が高く、有機化合物が高濃度に配合されている紫外線防止剤を使用すると皮膚のダメージが強くなります。

その為ピーリング後は1時間半おきに紫外線防止剤を塗布し直すことが必要です。

 

文献)Drフェルナンデスのスキンケアのすべて P.172

ピーリングまとめ

ピーリングがアプローチするのはあくまでも古い角質層であり、正常な肌へは作用しません。

古い角質層が剥がれると、コラーゲンが産生される真皮層において、自分自身で皮膚の厚みを戻そうと再生し、その結果、コラーゲンの生成が促進されて、肌にくすみがなくなりハリつやが改善されます。

しっかりとカウンセリングを行い、ピーリングの知識をもって肌トラブルの少ない美肌を目指しましょう。

 

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静岡美容外科橋本クリニック