タトゥー除去を考えている人に知ってほしいこと
みなさまこんにちは!
レーザー治療を物理的に考察する木田です!
今回はピコレーザーで行うタトゥー除去についてです!
近年、日本でもファッションの一環としてタトゥーが流行し、街中でもオシャレとして取り入れている方をよく見かけるようになりました。芸能人やアーティストの影響もあり、以前に比べてタトゥーへの抵抗感が薄れたことも大きな要因だと思います。
しかしその一方で、「就職活動や結婚を機に消したい」「子どもとプールや温泉に行けるようになりたい」「年齢を重ねてタトゥーが似合わなくなった」といった理由から、タトゥーを除去したいと考える方も年々増加しているのが現状です。
そこで今回は『タトゥー除去を考えている人に知ってほしいこと』と題し、実際にご相談にいらした方からよくいただくご質問をもとに、わかりやすく解説していきます。これからタトゥー除去を検討している方にとって少しでも参考になれば幸いです。
タトゥー除去の種類
タトゥー除去には、大きく分けて①レーザー②手術③皮膚剥離の3つがあります。
ひと昔前はあまり良いレーザーがなかったため、手術や皮膚剥離が盛んに行われていましたが、ピコレーザーが普及し、かなり手術や皮膚剥離が減った印象です。
理由としては
①ピコレーザーでかなり綺麗に消え傷が残らない。
②従来のレーザーが黒だけだったのに対しピコレーザーが全ての色に対応できる。
③手術や皮膚剥離をしても傷が落ち着くまでに約1年ほどかかり、同じ期間でピコレーザーが5~6回照射できる。
以上の理由から、世界中でタトゥー除去ののファーストチョイスはピコレーザーとなっております。
ピコレーザーによるタトゥー除去の原理
人間の体内では不必要な物質を排出する仕組みがあります。
これを代謝といいます。ただ、ある一定の大きさを超えると代謝の能力を超え排出できません。
タトゥーは皮膚の深い層に一定の大きさを超えたインクがあるので代謝できず、1度入ってしまうと勝手には消えてくれません。
ピコレーザーはそのインクを細かく砕き代謝できるようにします。
粉砕された色素は主にマクロファージ(貪食細胞)に取り込まれてリンパ管を通じて体外に排出されます。
砕かれたインクが体外へ排出されるには時間がかかるため、連日の施術では意味はなく照射間隔は最低2か月空けることが推奨されています。(期間が空けば空くほどいいとされています)
出来るだけ早く治療したいからと言って頻度を上げて施術することはあまり効果を得られません。
また、ピコレーザーの照射時に皮膚表面のインクが破壊され直接体外に排出される作用もありますが、あくまで、メインとなるのは上記の仕組みです。
タトゥー除去の痛みについて
タトゥー除去で痛みについてのご相談をよくいただきます。
インクをしっかり破壊する必要があるので、ある程度の出力が必要の為、もしかしたらタトゥーを入れた時よりも痛いかもしれません。ただ従来のレーザーよりは1/2くらいといわれてます。
痛みがどうしても辛い場合は、塗るタイプの麻酔クリームや吸うタイプの笑気麻酔、注射による局所麻酔などを併用する事で痛みは劇的に軽減できますのでご相談ください。
切除術の場合は手術のため必ず局所麻酔を用いますので施術中は痛みはありません。
タトゥー除去の失敗例とリスク
ピコレーザーもかなり進歩しましたが万能ではありません。
初めから強い出力で照射すると軽いやけどを起こすことになったり、そのせいで皮膚が厚くなったり、水ぶくれれを作ったりしてレーザーが届きにくくなるなどのリスクがあります。
適切な強さで照射するためにピコレーザーのタトゥー除去を行うときに、僕ら照射側が行う効果判定でIWPという変化があります。
「ピコレーザーIWP」とは、Immediate Whitening Phenomenon(イミディエイト・ホワイトニング・フェノメノン)の略で、レーザー照射と共にシミが白くなる現象のことです。
これはメラニン色素がレーザーによって破壊され、一時的に皮膚に気泡ができて白く見えることで示します。
この現象は治療の指標となり、レーザーのエネルギーがメラニンをしっかり破壊したと判断するのに役立ちます。
当院では照射の際にこのIWPを目安に照射Jを調整します。
そうすることで正常皮膚のダメージを必要最小限にし皮膚のダメージを押さえ、極力皮膚が厚くならないようにします。
むやみに出力を上げタトゥーの真上の皮膚が肥厚してしまうので、レーザー光が伝わらず詰んでしまう現象が起こらないように工夫しています。
タトゥー除去後の傷跡について
施術後に気になるのが「傷跡が残るのではないか、綺麗に取れるのか」という点です。
タトゥーは敢えて病態を言うなら、『色素+瘢痕』です。
タトゥーを入れる際には必ず針を一定の深さまで刺さなくてはならないため、傷跡(瘢痕)が起こります。
必然的に薄いタトゥーは傷跡(瘢痕)が少なく、濃いタトゥーは傷跡(瘢痕)が多いことになります。
この傷跡(瘢痕)はインクがある場合はほとんど目立たないので気にならないですが、レーザーを照射し色が抜けてくると傷跡(瘢痕)が目立つようになります。
薄いタトゥーをピコレーザーで除去するとほとんど瘢痕がないので綺麗に取れます。その例がこちらです
瘢痕なくタトゥーがきれいに除去できたことがお分かりいただけると思います。
次に濃いタトゥーをレーザーで除去すると色素は取れても傷跡(瘢痕)が残る例がこちらです
色は綺麗に抜けても瘢痕が残ってしまいました。瘢痕まできれいにするのはなかなか手強いです。
レーザー後にできるかさぶた・水ぶくれなどのダウンタイム時のアフターケア
施術当日は赤く腫れたり水ぶくれができることがありますが、そんなに長引くことはありません。翌日にはおさまっていることが多いでしょう
また、足首はよく水ぶくれが出来やすいとされていますが腕などの目立つところには出来にくいとされています。
水ぶくれができてしまった場合でも、しっかりと炎症を止める薬やばい菌止めの薬を塗ってガーゼで覆うなどのアフターケアを行えば大きく支障は出ません。
タトゥー除去が怖い方もご安心頂ければと思います。
綺麗に治るために大切なポイント
タトゥー除去をできるだけ綺麗に治すためには、いくつかのポイントがありますので列挙します。
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適切な波長と適切な強さのレーザーで照射する
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紫外線を避け、保湿を徹底する
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指示されたアフターケアを守る
- しっかりと期間を空ける
これらを実践することで、効率のいい治療となりダウンタイムを短縮し、傷跡や失敗のリスクを減らすことができます。
静岡でタトゥー除去するなら橋本クリニック
当院では、最新機器によるレーザー治療から外科的切除まで幅広く対応しています。
「痛みが怖い」「仕事に影響しないか心配」「できるだけ綺麗に消したい」――こうしたお悩みに一つひとつ丁寧にお答えし、最適なプランをご提案いたします。
タトゥー除去は決して一度で終わる治療ではありません。だからこそ、信頼できるクリニックで根気よく取り組むことが大切です。
少しでもご不安があれば、ぜひ一度カウンセリングにいらしてください。あなたのライフスタイルに合わせた最適な方法をご提案いたします。
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