体臭や匂いの原因について


気候が暑くなり、みなさん薄着になってきましたね。

暑くなると汗をかきやすくなり電車内や通りすがりに臭いが・・・なんてことありますよね。

現代の人たちは臭いに敏感で、清潔好きで、中には潔癖症という方もいらっしゃいます。

洗剤、柔軟剤、消臭剤、消臭スプレー等の色んな商品の販売やCMが常に放送されています。

臭いはデリケートで、臭ったとしてもなかなか指摘しづらいもので、また言われた側もショックです。

体臭についてまとめてみました。

体臭とは

体臭は人によって臭いの種類も違えば、臭う強さも違います。

動物は臭いで生体を判断します。

人間も動物である以上、ほかの動物と同様にその個体を識別するもの、と考えるべきでしょう。

体臭が薄いといわれる日本人でも、人によって臭いがほとんどなかったり、あるいは体臭そのものが良い香りだという人もいます。

一方、臭いが強かったり、自分の体臭は悪臭だと思い込んで悩む人もいます。

臭いは遺伝子のHLAに関係しており、個体差があることがわかっています。

HLAとは

血液型にはA型、B型、O型、AB型がありますが、これは赤血球の血液型のことです。

白血球にも血液型が存在し、それをヒト白血球抗原=Human Leukocyte Antigen (HLA)とよびます。

HLAの型は、A, B, C, DR, DQ, DPなど多くのもので表されるため、血液型と違い組み合わせは数万通りになります。

子供は母親と父親からHLA遺伝子をそれぞれ受け継ぎますが、全く同じにはなりません。

HLA遺伝子は別名「恋愛遺伝子」とも呼ばれています。

においによって私たちは相性の良い相手を見分けているといわれ、HLA遺伝子が自分と異なる人のにおいは、良いにおいと感じることが多いそうです。

わかりやすい例では、娘が「お父さんくさい、お父さんの洗濯物と一緒に洗わないで!」と言うのは、思春期の反抗ではなく、HLA遺伝子が近いから本能的に父親のにおいを嫌がるのではないかと考えられています。

体臭の原因

体臭の原因には、皮脂腺、アポクリン腺、エクリン腺の3つが関わっています。

皮脂腺

皮脂腺から出る皮脂は、肌を脂で被って乾燥から肌を守る役割をしています。

しかし、皮脂には脂肪酸が含まれており、脂肪酸が空気に触れると酸化し、臭いの原因となります。体質や生活環境等で皮脂の分泌が過剰になってしまうと臭いが身体から漂ってしまいます。

アポクリン腺

体臭の原因となる臭いのある物質を作り出す役割をしています。

脇の下、乳輪、外陰部など限られた部分にあり、この腺から分泌される汗には水のほかにタンパク質や脂質、脂肪酸など、独特のニオイのもとになりやすい成分を多く含んでいます。

元来、アポクリン汗のニオイは性的に異性を惹きよせるなど、動物におけるフェロモンに似た役割を果たしていたと考えられています。

男性の体臭を同性よりも女性がより敏感に感じるという研究結果もあります。

エクリン腺

汗を出し体温と水分を調整する役割をしています。

エクリン腺はほぼ全身に分布しており、暑いときや運動したときなどにかくサラサラとした汗を分泌します。

エクリン腺からの汗(エクリン汗)は、約99 %が水で、ほかは塩分やアミノ酸、尿酸などです。

汗をかいて汚れがつくと菌が増殖しやすくなり、時間とともにアミノ酸などが分解されて体臭が発生します。

 

皮脂や汗は、分泌されたばかりではほぼ無臭ですが、時間が経って皮膚常在菌が作用することにより、皮脂や汗に含まれる脂質やタンパク質、アミノ酸などの成分が酸化・分解され、不快なニオイのするガスを発するようになるのです。これまでに数百種以上の体臭の成分が確認されています。

独特な体臭の原因

わき

 

アポクリン腺の活動が活発で、アポクリン腺が発達し、皮膚常在菌が多い

「においが気になりやすい」という体質で、遺伝的な要素が強いのが特徴です

たとえば、アラブ人、ラテン人、黒人の多くはわきがですが、国民全体的に多いためあまり問題になっていません。

しかし、アジア人にはわきがの方が占める割合が少ないため問題視されることがあります

においの成分:3-メチル-2-ヘキセン酸(わき独特のニオイ)、ビニルケトン類(ツンとした酸化臭)など

わきがの総論

わきが(腋臭症)は常染色体優性遺伝です。

日本人の10%が罹患しているといわれています。(皮尿誌36、1934より)

わきがはアポクリン腺から分泌される汗が原因とされ、その汗が皮膚上に分泌され皮脂腺から分泌された脂肪分やエクリン腺から分泌された汗と混ざりわきが臭を発する物質を生成されることで生じます。

わき以外にも乳輪・乳頭、外陰部にもアポクリン腺は存在します。

乳輪・乳頭→ちちが

外陰部→すそわきが

わきが体質を確かめる、3つのポイント

□服の脇の部分が黄色くなりやすい。

□耳の垢がしっとりしている。

□両親のどちらかがわきが体質である。

1つでも当てはまる人は、わきが体質である可能性が高いと考えていいでしょう。

周りの人から「ちょっとにおいがするな」と思われている可能性があります。

足の裏の匂い

エクリン腺が特に多い(背中や胸の5~10倍)

角質が厚く、靴や靴下で密閉

足の汗そのものの臭い(におい)ではなく、汗と一緒に流れ出す老廃物が雑菌に分解されて、“においのもと”になると言われています

気候や運動、ストレスなどにより、靴下や靴の吸湿・通気性を超える量の汗をかくと、雑菌の繁殖を促してしまうと考えられる

においの成分:イソ吉草酸(足の裏独特のニオイ)など

頭皮の匂い

人の体の中で一番皮脂腺が発達しており、Tゾーンの2倍の皮脂腺といわれている

皮脂分泌量、ホルモンバランス、食生活、シャンプーの方法やタイミング、枕やカバーによって雑菌が繁殖しにおいの原因となる

においの成分:アルデヒド類、脂肪酸など(頭皮臭と頭髪臭が入り混じったニオイ)

加齢による匂い(加齢臭)

加齢に伴い、皮脂成分にパルミトオレイン酸などが増える

過酸化脂質が増える

においに成分:ノネナールなど(独特のニオイ)

東洋人と西洋人の体臭の違い

日本人は世界的に見て体臭の薄い民族です。

これは人種の問題で、アジア人黄色人種と呼ばれている日本、韓国、中国、台湾などの人々は、体質的に体臭をそれほど持ち合わせてはいません。

世界を見てみると、

海外には白人と黒人が暮らしていますが、白人の方の80%は体臭を持っていると言われています。さらに黒人にいたっては、ほぼ100%の人が体臭を持っているようです。

日本人にとっては西洋人のほとんどの方が鼻につく体臭を持っているのですが、自覚している人はほんの一握りです。

西洋人はシャワーなどで肌をよく洗ってしまうことで、その人の「匂い」がなくなることを残念に思うそうです。

特に、恋人の前ではその人の肌の匂いを消されてしまうと魅力が半減してしまうため恋人に会う前はできるだけ自分の肌の「匂い」を残しています。

恋人に会う前にシャワーを使うことが多い日本人とは「におい」に対する思いが違います。

また、西洋人の多くの方が香水をまとっており、体臭と香水が混じったにおいがします。その多くは女性で、香水を使用しています。

香水のそもそもの由来は欧米圏にあります。

儀式に使うことからはじまり、遺体の防腐剤として使用され、18世紀初頭には民間人がみだしなみとして使われるまで広がりました。

ここでいう身だしなみとは現代のファッション感覚というよりも自分の体臭をごまかすために使用されていました。

このように西洋人は歴史をさかのぼってみても体臭が他の人種よりもきついというのが分かります。

日本人だからこそ体臭が気になる

10人いて10人が体臭を持っていれば、誰一人として自分の体臭を指摘する人はいません。

しかし、日本人のように10人いて一人だけが体臭を持っていたら、その人は嫌悪されることでしょう。

食生活も欧米圏と異なり野菜中心の食事だった日本人は、他の国々と比べても体臭は少ないです。

そのため、欧米人であれば気にならない程度の匂いであっても、日本人は敏感に反応してしまうのです。

しかし欧米の食文化により日本人でも体臭がある人が多くなってきています。

お洒落大国である日本にとって、体臭は禁物です。

世界を見れば全然気にするほどのことのない体臭でも、日本に住んでいる限り神経質になってしまうのが現状です。

株式会社マンダムが行った調査によれば、職場の身だしなみで「どうにかしてほしいこと」の第1位が体臭であり日本が他の国と比較して体臭に対して敏感な文化を有することを示しております。

匂いの治療法

薬剤(ボトックス・塩化アルミニウム・消毒薬)

手術(直視下摘出・稲葉式削除法等)

特殊手術機器(超音波破砕吸引、シェーバー等)

マイクロ波、ラジオ波治療(ミラドライ、ビューホットなど)

治療は症状、年齢、生活習慣などを参考に決定されます。

 

些細な事でもお気軽にご相談ください。

 

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