鼻高くなりたい人への豆知識 静岡 橋本クリニック

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かつてエジプトの女王クレオパトラは、その高い鼻をもって世の権力者たちを虜にし、絶大な権威を誇っていたと言われています。

高い鼻というのは、古代から現在に至るまで、重要なステータスだったようです。

欧米人のような、すーっと筋の通ったものに憧れている人は多いです。

しかし、欧米人と比較して日本人は鼻は低い人傾向にあります。

欧米人と日本人の鼻の高さが違う理由

北欧など高緯度の地域に暮らす人ほど、高く細い鼻の形状を示すことが多く、

赤道に近い場所で生活している人ほど平たく幅が広い鼻の形状を示すことが多いことが論文で発表されています。

2016年6月 American Journal of Physical Anthropology

つまり、鼻の形状を定義するのが、地域ごとの温度や湿度、つまりは環境が大きく影響を与えているということです。

鼻のおもな役割として
鼻は、呼吸のときの空気の通り道としてのはたらき以外に、吸い込んだ空気の加温・加湿、細菌や有毒物質などに対する防御、においを感じる感覚器、発声の際に音を響かせる共鳴器などの役割をはたしています。

緯度が高い北欧に暮らすヨーロッパ人の細い鼻は、低温で乾燥した空気を加熱、加湿する役割が必要です。

吸い込んだ冷たい空気が鼻腔(鼻の穴)を通るとき、鼻粘膜によって湿気が加えられ、粘膜へ流れてくる血液により温められます。

これは、冷たい空気が直接肺に入ることを避けるための機能です。

鼻腔が狭くなれば、その分鼻も大きくなることから、緯度の高い(寒冷地)人の鼻ほど細く高くなる傾向にあります。

いっぽう、緯度が低い熱帯地域の人々は高温多湿なため、すでに周りの空気が十分に湿気を含んでいるため暖かく湿った空気は、直接鼻腔の奥へ届きます。

そのため緯度が低い人ほど鼻の果たす役割も少なくなり、鼻は低く広くなる傾向にあります。

自分の鼻は高いのか低いのか?

美容外科では、額とあごを結んだ線に対する横からみた鼻の角度を「突出度」と呼び、診断の目安にしています。

美容外科手術を鼻に行う場合、顔全体との調和が大事なので「突出度」を単に上げれば良いというわけではありません。

一般的に日本人の理想とされる突出度は30~35度の範囲です。

ちなみに欧米人は35~40度が理想とされています。

鼻の老化のメカニズム

鼻は白人と我々東洋人で大きく違いますので、一概に白人の調査結果を適応することはできませんが、知識として面白いです。

1.鼻先が下がってくる

鼻を構成する軟骨間の結合が弱くなり、軟骨が骨化が起こり鼻先が下がってきます。

2.骨格変化

鼻を支えている骨が、後退するので、小鼻の付け根の骨が萎縮し後退し鼻翼が広くなるます。

3.鼻筋がやや突出し、鷲鼻(わしばな)的になる

鼻が下がって、鼻の骨の部分だけが残るため横から見ると突出し、わし鼻で、矢印のような、魔女の鼻みたいになる。

というか、逆に言えば、外国の老婆の代表である魔女は、その特徴として、老化した鼻になって描かれているのですね!

自慢、高慢の象徴の慣用句、「鼻が高い」の語源は?

慣用句「鼻が高い」の語源はどうやら天狗にあるみたいです。

平安時代には慢心し、驕り高ぶってうぬぼれてしまった仏教の修験者(山伏)や僧侶が、天狗という妖怪になってしまうとされるようになりました。

慢心した修験者は、死んで後に「天狗道」という魔界に転生してしまい、仏教における輪廻の世界である「六道」から外れてしまいます。

つまり「外道」に堕ちてしまうということなのだそうです。

このように天狗というのは、仏教の道を歩んでいたにも関わらず、あまりにも慢心が過ぎて仏教の世界から外れて魔界に堕ちてしまった妖怪とい姿ができていきました。

天狗の鼻が高いのは、その慢心の象徴だともされています。

また同様に「鼻が高い」という言葉も「息子が出世して、私も鼻が高い」といった使い方をしますね。

こちらはそれほど悪い意味としては使いませんが、やはり天狗の高い鼻から来ているようで自慢や得意といったことを表しているようです。

本当に鼻が高い・大きいと男性器も大きいのか?

「鼻が大きいと男性器も大きい」このフレーズ、一度は聞いた人も多いはず。

しかし、実際は鼻の大きさではなく鼻下の長さに比例します。

日本人を含めアジア人は欧米の方よりも、鼻下を含めて顔が詰まっている傾向もあり納得できますね。

イヤラシイいことを考えている人に“鼻の下を伸ばして…”なんていうのは、ある意味で“男性器を伸ばして…”みたいな意味ですね。

美容外科で鼻を高くする方法

1.ヒアルロン酸などのフィラー

鼻のフィラー注射は、鼻を高くするために行う治療ですが、ある程度、できることとできないことがあります。

また、鼻の部位によって、高くするのが向いている部位と向いていない部位があります。

一番高くするのが向いていて、患者様からのリクエストが多い部位は鼻根部です。

鼻根部は比較的皮膚のゆとりがあり、フィラーを注入するためのキャパシティもあるため、綺麗に高さを出しやすい部位です。

ただし、注入し過ぎると、眉間と鼻根部の高さが同じになってしまい、眉間からニョキっと鼻が生えているような不自然な状態になってしまうこ

があります。

ワシ鼻の人に対して、鼻根部にフィラーを注射することにより、ワシ鼻を目立たなくすることもあります。

鼻背部にもフィラーを注入することは可能ですが、鼻背部は鼻根部に比べると皮膚が薄く、薄い皮膚の直下がすぐに骨や軟骨であり、フィラーを

入するためのキャパシティが比較的少ないです。

一方、鼻尖はフィラーが向いていない部位です。

鼻尖にフィラーを無理して注入すると、綺麗に鼻先を出したり、尖らせることはできず、鼻先全体に広がり、丸く膨らんだような団子鼻になって

まうことが多いです。

2.プロテーゼ

鼻のプロテーゼは、プロテーゼを入れる部位や、入れるプロテーゼの長さ、厚み、形などによって、仕上がりが大きく変わります。

プロテーゼのデザインは、原則として、足りない部位に必要な分だけ高さを足し、全体的にバランスの良い整った鼻になるようにします。

入れる部位は、大きく分けて、①鼻根部から鼻背にかけて、②鼻根部のみ、③鼻背部のみ、④眉間から鼻根部~鼻背にかけての4種類があります。

あくまで、大きくざっくり分けると4種類になるということですが、患者様の元の鼻の状態に合わせて、プロテーゼをカットし調整するのでオーダーメイドに近い手術です。

些細なことでもお気軽にご相談ください。

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