AGA(男性型脱毛症)の基礎知識 静岡 橋本クリニック

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毛が薄くなってきた、抜け毛が多くなってきたなどと悩んでいませんか?

テレビやラジオで一度はAGAという言葉を聞いたことはありますよね。

AGAは男性だけの病と誤解されがちですが、近年では女性のAGA通称「FAGA」がとても多く、男性だけの病ではないのです。

AGA(男性型脱毛症)とはなにか、また原因や治療法、予防法はあるのかなどまとめてみました。

AGA(男性型脱毛症)とは?

AGAはAndrogenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」という意味です。

ある調査によると薄毛を意識している日本人の成人男性は約1260万人にも及び、そのうち30パーセントの方は薄毛を認識しているというデーターがあります。

AGA治療の歴史

一昔前では、決定的な原因が解明されていなかったため、効果的な薬剤もなく効果があるか分からない商品が出回っていました。

しかし、現代医療の進歩によりAGAの原因や治療法、効果が確認されている医薬品が開発され、満足がいくまでの育毛が可能になりました。

それでは、具体的にどんな製薬会社が医薬品を扱っているのでしょうか?

AGA関連の国内で最も有名な製薬会社は「MSD」という製薬会社です。

おそらく耳したことがある方もいると思います。

最近、TVCMで爆笑問題がAGAのCMに出ているのを見たことがあると思いますが、そのCM主がMSDという製薬会社なのです。

あのCMの効果で、瞬く間にAGAというワードが世間に広まりましたね。

現在、各地にAGAクリニック等が普及していますが、あのCMの相乗効果による影響もあるのではないでしょうか。

AGAは成人男性によく見られる脱毛の一種で、思春期以降に、頭頂部前頭部のどちらかや、または双方から薄くなっていきます。

AGAは進行性の脱毛であるため、放っておくと毛髪は徐々に薄くなってしまいます。

この脱毛で悩んでいる方の数は、全ての脱毛の中で最も多いといわれています。

AGAの前に・・・

まず、髪毛について説明していきます。

髪毛の構造・生理

髪の毛はケラチンという非常に硬いたんぱく質で出来ています。

髪の毛は毛根毛幹に分けられ、髪の毛を作っているのは毛根部分になります。

毛根には毛球部があり、毛乳頭は毛細血管から栄養を吸い取って毛母細胞に働きかけをします。

毛母細胞はその栄養を使って細胞分裂を繰り返し髪の毛が成長していきます。

したがって育毛剤を使用する時、目に見る髪の毛に直接つけると効果があると思い込んでいる方がいますが、それは間違いです。

毛幹は死んだ角質化した細胞でできているためいくらケアをしても髪の毛は成長しないので、育毛剤を使用する時は毛根に働きかける事が必要となります。

正しい育毛剤の使い方は

1、丁寧に洗髪し毛根の汚れを除去します。

2、シャンプー・トリートメントが頭皮に残ら無いようにしっかりすすぎます。

3、育毛剤は髪の毛というよりも、頭皮につけることを意識して塗布してください。

4、より浸透させるためにマッサージを行い毛細血管を拡張させ有効成分を毛根部に届けましょう。

5、乾かす場合はドライヤーを使用します。自然乾燥だと待っている間に菌が繁殖し、脱毛の原因となることがあります。

毛周期

髪の毛には髪の毛の生え変わるサイクルがあり、これを毛周期と言います。

髪のサイクルは男性で3~5年間、女性は4~6年間で一巡すると言われています。

毛周期は成長期・退行期・休止期で構成されています。

成長期:毛根の成長が2~6年ほど続き、新しい髪が生えます。

1日で0.3~0.4mmずつ伸び、1ヶ月で約1cm伸びます。髪の毛全体の約80~90%と言われています。

退行期:毛根が徐々に小さくなり、髪の毛の成長を止めていく段階です。

約2週間で完全に毛根が働かなくなると言われています。

休止期:髪の毛の成長が止まり、毛根が眠っている状態です。

約3~4ヵ月かけて再び成長期に入ります。

髪の毛の種類

髪の毛には硬毛と軟毛があります。

 

軟毛は直径が30µmよりも小さく、メラニン色素が少ないために、周りの髪の毛より薄い色をしています。

人は乳児期から思春期へと成長していくにつれ、この軟毛が太く艶やかでコシのある硬毛へと変化していきます。

また、髪の毛は約10万本あるといわれており、健康な人でも50~100本が毎日自然に抜け落ちます。

AGAの(男性型脱毛症)の原因

一般的に遺伝や男性ホルモンの影響などが主な原因と考えられており、抜け毛が進行し、うす毛が目立つようになります。

男性の抜け毛の原因の約9割がAGAと言われ、原因は大きく分けて3つあります。

AGAの原因その1 男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)

AGAの直接的な原因としてDHTと呼ばれる男性ホルモンが引き起こしています。

DHTはdihydrotestosterone(ジヒドロテストステロン)の頭文字を取った略で遊離テストステロンが酵素の5αリダクターゼによって変化されて生成されます。

AGAの脱毛部にはDHT(ジヒドロテストステロン)が高濃度にみられ、これがヘアサイクルの成長期を短くする原因物質と考えられています。

成長期が短くなることにより、髪の毛が長く太く成長する前に抜けてしまいます。

十分に育たない細く短い髪の毛が多くなると、全体としてうす毛が目立つようになります。

AGAの原因その2 遺伝

 

AGAの直接の原因はDHT(ジヒドロテストステロン)でしたが、AGAになりやすいかも御両親からの遺伝があります。

DHTが作用するアンドロゲンレセプター(AR)遺伝子と呼ばれる男性ホルモン受容体遺伝子はX染色体上にあります。

遺伝的にAGAになりやすい人は、このアンドロゲンレセプター(AR)遺伝子がDHT(ジヒドロテストステロン)とくっつきやすくなっているため、DHT(ジヒドロテストステロン)の影響を受けやすいです。

アンドロゲンレセプター(AR)とは、体内で男性ホルモンの情報を受け取り、細胞内で利用できるよう変換する装置です。

この装置の感受性が高く敏感であるほど、男性ホルモンの影響を受けやすいんです。

つまり薄毛になりやすいということです。

そのため遺伝的にAGAになりやすいかどうかは髪の毛のX染色体上のアンドロゲンレセプターの状態(DNA)を調べることでわかります。

アンドロゲンレセプター(AR)遺伝子のある特定の領域に存在する塩基配列の中にC-A-GとG-G-Cという3つずつの塩基が繰り返される配列部分がありそのC-A-G/G-G-Cリピート合計数

を測定します。

この検査を、アンドロゲンレセプター遺伝子検査と呼びます。

この検査で薄毛になりやすい体質かどうか フィナステリド(後述)が効きやすいかどうかがわかります。

なお、このアンドロゲンレセプターは後頭部や側頭部の毛根には存在していないので、AGAの症状が出ても後頭部や側頭部の毛はなくなりません。

AGAの原因その3 生活環境

直接的原因ではありませんが、生活環境もまたAGAの発症の要因の一つになります。

髪の毛も体の一部ですから、頭皮の健康のためには体が健康であることが大切です。

睡眠時間の乱れ:髪の毛の成長ホルモンの分泌を乱す

喫煙:ホルモンバランスを崩し、血管を収縮させ頭皮の血流を妨げる

過量飲酒:髪の毛を作る栄養がアルコールの分解に取られる

過度のストレス:体内代謝や血流、ホルモンバランスを崩し、抜け毛の原因になる

AGA(男性型脱毛症)以外の抜け毛の原因

脂漏性脱毛症

皮脂が過剰に分泌することによって皮脂が酸化して頭皮に刺激を与え、かゆみや炎症などが原因で抜け毛を引き起こしています。

ひこう性脱毛症

頭皮の乾燥によって抜け毛が起きます。主に洗いすぎが原因で、フケが多く見られます。

内分泌疾患

下垂体・甲状腺・副腎などの内分泌疾患に伴い、脱毛が引き起こされる場合があります。

円形脱毛症

円形脱毛症は、範囲的ではなく部分的に起こります。1箇所だけが脱毛する場合には、円形脱毛症の可能性が高いです。

上記のような自覚症状があれば、まずは皮膚科や内科で診てもらいましょう。

AGAにはAGAの症状がありますから、自分でも大まかな判断はできると思います

AGA(男性型脱毛症)の分類

アメリカの皮膚科医のノーウッドはハミルトン氏のAGA分類型を整理し分類を完成させました。

この分類は二人の名前の頭文字を取ってN-H分類と呼ばれ世界的にこの分類表がスタンダードとして使用されています。

クラス1:ヘアラインの後退がないか、あってもごくわずかなタイプ。
クラス2:ヘアラインの後退が2cm程度まで認められるタイプ。
クラス3:ヘアラインの後退が2cm以上認められ頭頂部の密度の低下も併存するタイプ。
クラス3 vertex:頭頂部のみに密度の低下が認められるタイプ。
クラス4:前頭部、頭頂部両方の密度の低下が認められるが左右側頭部をつなぐブリッジが残っており、前頭部、頭頂部の薄毛部分がそれぞれ独立しているタイプ
クラス5:前頭部、頭頂部の薄毛が独立し、ブリッジになって分けられているが、ブリッジ部自体も密度が下がっているタイプ
クラス6:ブリッジが消失し、前頭部と後頭部の薄毛が一体化しているタイプ
クラス7:男性型の最終段階で側頭部と後頭部にしかヘアが残っていないタイプ

(Norwood,OT,Shiell,R:Hair Transplent Surgery,Chearles C Thomas,Springfield,lllinois,1984より引用)

AGA(男性型脱毛症)の毛のサイクル

前述で毛のサイクルについてお話しましたが、AGA(男性型脱毛症)の場合はへのサイクルが変わってきます。

DHT(ジヒドロテストステロン)により通常の成長期間が保たれないため髪の毛が成長できず、軟毛のままのため抜け毛が徐々に進行していきます。

 

女性のAGA(男性型脱毛症)の原因

女性にはあまり関係がないように思われますが、女性でもAGAは発症します。女性のAGAをFAGA(FemaleAGA)といいます。

女性の体内にも男性ホルモンは存在し、副腎や卵巣からテストステロンを分泌しています。

男性ホルモンであるテストステロンやジヒドロテストステロンが体内で合成され毛髪に影響を及ぼすメカニズムは男性と同じです。

女性ホルモンの分泌が盛んに行なわれていれば問題ないのですが、女性ホルモンは加齢と共に減少してしまいます。

早い人では35歳前後から女性ホルモンの分泌量が減少し、その結果、男性ホルモンの影響によりAGAが起こりやすくなります。

加齢以外に女性ホルモンが減少する原因には、ストレスや過度のダイエット、生活習慣の乱れなどが挙げられます。

FAGA以外の抜け毛の原因

牽引性脱毛症

長期にわたり、髪の毛にテンションを掛けることで起こる脱毛症のことです。

女性の場合、長い髪をポニーテールなどのテンションが掛かる形に結ったり いつも同じ分け目にしていることで毛根に負担が掛かり、 抜け毛へと繋がってしまいます。

ヘアスタイルを時々変えることなどで、防ぐことが出来ます。

分娩後脱毛症

妊娠から出産後にかけてのホルモンバランスの乱れによる 一時的な脱毛症です。

多くの場合は、半年や一年で自然治癒しますが、 改善が見られない場合は対策が必要になります。

粃糠(ひこう)性脱毛症

フケが原因で起こる脱毛症のことです。 フケが毛穴を塞ぎ、頭皮が炎症を起こすことで起こる抜け毛で、 日頃のシャンプーや、パーマ・カラーなどの影響で起こることが多いです。

脂漏(しろう)性脱毛症

 過剰に分泌された皮脂が毛穴を塞ぐことで炎症となり、抜け毛が起こる脱毛症です。 脂漏性皮膚炎に繋がることもあるので、皮膚科、内科への相談が必要です。

AGA(男性型脱毛症)とFAGA(女性型脱毛症)の違い

テストステロンが脱毛に影響を与えますが、女性ホルモンであるエストロゲンには毛髪を育てる働きがあります。

女性ホルモンの分泌が活発な女性は血中のテストステロンの濃度が男性の20分の1と少ないため、髪の毛への影響も少ないのです。

またエストロゲンの働きで髪が生え変わるサイクルが長くなるため薄毛や抜け毛が起こったとしても、その進行は非常に緩やかでほとんど気になりません。

男性の場合は頭頂部と髪の生え際(前頭部)など局所的に薄くなるのが特徴ですが、FAGAは頭髪が細く弱まり全体的に薄くなります。これをびまん性脱毛症ともいいます。

AGAは進行性であるため放っておくと髪の毛が減り続けていきますが、FAGAは女性ホルモンは減少するものの一定の量は分泌されるため減り続けることはあまりありません。

AGA(男性型脱毛症)とFAGA(女性男性型脱毛症)の治療法

AGA治療方法を下のリンク先に書きましたので良かったらご覧ください。

→AGA(薄毛)治療法の種類

当院(静岡美容外科橋本クリニック)の取り扱いAGA薬

・初診・再診料無料ですので、費用はお薬代のみとなっております

・2回目以降は予約不要ですぐに院内処方が可能です。

表示の料金価格は全て税別価格となっております。

 

プロペシア錠 8,000円(1か月あたり)

男性用オーダーメイドAGA治療薬 30,000円(1か月あたり)

女性用オーダーメイドAGA治療薬 30,000円(1か月あたり)

HARG治療(男女共通発毛治療) 施術費用:50,000円(頭部全体)

頭皮プラセンタ 施術費用:5,000円(1アンプル)

頭皮ステムサップ(幹細胞上清液) 施術費用:20,000円(1アンプル)

全て税別です。

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