AGA治療の新治療の展望
みなさまこんにちわ!
今回はAGA治療の新薬及び新レーザーの紹介です。
当然今後、当院で導入する可能性のあります!!
AGAのおさらい
AGAは「髪が育ちきる前に抜ける」状態です。
男性ホルモンの一部が、頭皮で薄毛に関わるDHTに変わります。
その物質が髪の根元に影響すると、髪が太く長く育つ期間が短くなってしまいます。
そのため、髪がしっかり育つ前に抜けやすくなり、細く短い毛が増えていきます。
これが続くことで、髪のボリュームが減り、前頭部や頭頂部の薄毛が目立つようになります。

新AGA治療①ピリルタミド外用
ピリルタミドは、頭皮に塗って使うAGA治療薬として開発されている薬です。
AGAでは、男性ホルモンの一種であるDHTが、髪の毛の根元にある細胞に作用することで、髪がだんだん細く短くなっていきます。
簡単にいうと、太く長く育つはずの髪が、細く短い毛になってしまう状態です。
ピリルタミドは、このDHTなどの男性ホルモンが、髪の根元に作用するのをブロックする薬です。
ポイントは、フィナステリドやデュタステリドのように、男性ホルモンそのものを減らす薬ではないということです。
フィナステリドやデュタステリドは、DHTが作られる量を減らす内服薬です。
一方でピリルタミドは、DHTを減らすのではなく、髪の根元でDHTの影響を受けにくくする薬というイメージです。
ピリルタミド外用で期待される効果
ピリルタミドには、AGAに対して以下のような効果が期待されています。
- 抜け毛の進行を抑える
- 髪が細くなるのを防ぐ
- 細くなった毛を改善する
- 毛髪数を増やす
- 内服薬が使いにくい方の選択肢になる
AGA治療では、まず「これ以上進行させないこと」がとても大切です。
そのうえで、細くなった毛を少しずつ太く育てていくことを目指します。
ピリルタミドの大きな特徴は、塗り薬で男性ホルモンの作用をブロックするという点です。
現在AGA治療でよく使われているフィナステリドやデュタステリドは、内服(飲み薬)です。
これらは、DHTというAGAに関わる男性ホルモンを体内で作りにくくする薬です。
一方、ピリルタミドは、DHTの量を下げるのではなく、頭皮の毛根部分でDHTが作用しにくい状態を作ることを目的としています。
そのため理論上は、内服薬でまれに問題になることがあるED系の副作用(性欲の低下、勃起機能の低下、射精に関する違和感)
などの全身的な副作用を避けやすい可能性があります。
ピリルタミド外用の論文の紹介
中国で行われた男性AGA対象の第III相試験では、666名の患者を対象に、24週間の治療が行われました。
その結果、ピリルタミド1.0%を1日2回塗布した群では、非軟毛数がベースラインから15.33本/cm²増加しました。
0.5%を1日2回塗布した群でも14.46本/cm²増加し、プラセボ群の4.68本/cm²と比較して有意な改善が報告されています。安全性については、1.0%群・0.5%群ともに忍容性は良好で、薬剤関連の重篤な有害事象は認められなかったとされています。
女性AGAに対する第II相試験では、160名が登録され、0.5%を1日1回使用した群で、24週時点の非軟毛数がプラセボと比較して11.39本/cm²増加したと報告されています。
安全性についても、主な有害事象は軽度で、プラセボと大きな差はなかったとされています。
ただし、これらは主に中国での試験データであり、日本人での有効性・安全性、長期使用時の安全性、既存薬との併用時のデータはまだ十分とは言えません。
https://en.kintor.com.cn/news_details/22.html
新しいAGA治療②LEDレーザー

AGA治療には、内服薬や外用薬だけでなく、光を頭皮に当てて発毛をサポートする治療があります。
代表的なものが、
- 低出力レーザー照射
- LED照射
どちらも、強い熱で頭皮を焼く治療ではありません。
頭皮にやさしい光を当てることで、髪の根元にある細胞の働きを助け、髪が育ちやすい環境を整える治療です。
低出力レーザーやLEDは、髪を作る細胞に光の刺激を与えることで、細胞がエネルギーを作りやすくなり、髪を育てる細胞の働きがサポートされ、髪が成長しやすい環境づくりにつながるといわれております。
薬のように男性ホルモンを抑える治療ではなく、毛根の元気を助ける補助治療というイメージです。
光が髪の根元に届くと、細胞の中にある「エネルギーを作る場所」が刺激されると考えられています。
LEDレーザー治療で期待される効果
光を使った育毛治療では、以下のような効果が期待されます。
- 抜け毛の進行を抑える
- 髪の本数を増やす
- 髪の太さや密度を改善する
- 頭皮環境を整える
- 内服薬や外用薬の効果を補助する
1回で大きく髪が増える治療ではありません。継続して照射することで、少しずつ変化を見ていく治療です。
早い方では2〜3か月頃から変化を感じることがありますが、効果判定には3〜6か月程度の継続が目安になります。
LED治療と内服薬の違い
フィナステリドやデュタステリドは、AGAの原因に関わる男性ホルモンの働きを抑える治療です。
ミノキシジルは、発毛を促す代表的な外用薬です。
一方で、LEDや低出力レーザーは、ホルモンを抑える薬ではありません。
髪の根元に光を当てて、毛根の働きや頭皮環境をサポートする治療です。
そのため、薬が使いにくい方や、薬だけでは効果が物足りない方に、補助的な治療として検討されることがあります。
●メリット
- 薬を使わない治療である
- 痛みが少ない
- ダウンタイムがほとんどない
- 副作用が比較的少ない
- 内服薬が使いにくい方にも検討しやすい
- 他のAGA治療と併用しやすい
- 男性のAGAだけでなく、女性の薄毛にも適応!
●デメリット
- 機器によって性能や承認状況が異なる
- 進行した薄毛では、単独治療だけでは効果が不十分なことがある
新AGA治療③低出力レーザー照射
低出力レーザーは頭皮のミトコンドリアへの介入し毛髪再生を再開させる回路をまわすきっかけになります。
低出力レーザーは、ミトコンドリア内のシトクロムcオキシダーゼに吸収され、この酵素に結合していたNO(活性酸素)を解離させる作用を持ちます。
その結果、停止していた電子伝達系が再び動き始め、ミトコンドリア膜電位が回復し、ATP産生(毛髪再生)が再開されます。

低出力レーザーはなぜ発毛をサポートするのか?
低出力レーザーの光は、髪の根元にある細胞に作用し、細胞がエネルギーを作りやすくなると考えられています。
細胞のエネルギーが増えることで、髪を作る細胞の働きが活発になり、髪の成長をサポートする可能性があります。
簡単にいうと、弱っている毛根に光で刺激を与え、髪が育ちやすい環境を整える治療です。
また、頭皮の血流改善や炎症の軽減も関係していると考えられています。
低出力レーザーの主な効果
低出力レーザー照射では、以下のような効果が期待されます。
- 抜け毛の進行を抑える
- 髪の本数を増やす
- 髪を太くする
- 髪の密度を改善する
- 頭皮環境を整える
- 内服薬や外用薬の効果を補助する
日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインでも、LEDおよび低出力レーザー照射は、治療選択肢のひとつとして推奨されています。
低出力レーザー症例要約・研究データの紹介
男性型脱毛症に対する研究では、655nmの低出力レーザーを週3回照射した110名の男性を対象に、26週間観察したランダム化比較試験があります。
その結果、低出力レーザー照射群では、照射前と比較して毛髪数が19.8本/cm²増加しました。
一方、コントロール群では7.6本/cm²減少していました。副作用としては、軽度の異常知覚や蕁麻疹が一部に報告されています。
女性型脱毛症に対する研究でも、655nmを含むレーザー照射装置を週3回使用し、26週間観察した試験があります。
女性122名を対象とした研究では、成長期毛の数がレーザー照射群で約20本/cm²増加し、コントロール群より有意に増加していました。
副作用としては、皮膚の乾燥、かゆみ、圧痛、ひりつき、温熱感などが報告されています。
これらの結果から低出力レーザー照射は、AGAや女性型脱毛症に対して一定の発毛効果が期待でき、副作用も比較的軽微な治療と考えられています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19366270/
AGA治療新薬のまとめ
AGAの分野に限らず美容医療の分野は日進月歩で新しい治療及び治療概念が出てきます!
日々、新しい治療が出てくるため、どの治療を選択(導入)するかを多くの方が困惑すると思います。
実際に現場に立つ僕らでも判断に迷うことが多々あります。
なので当院では新しい、技術、製剤、機器などを導入する際は必ず自分たちで試し納得できるものを導入するようにしています!
今回のAGAの新治療も一旦デモ機などを導入し納得できたら導入しようと考えております!
どうぞよろしくお願いいたします。