当院のタトゥー除去の今後の展望について


先日、美容皮膚科学会に参加して来ました。

自分は元来、外科医として美容医療に携わって来ました。

美容皮膚科の知識は友人や書物などから得ており、美容皮膚科学会には参加したことがありませんでした。

(美容外科学会には毎年、参加していました)

なので、今回美容皮膚科学会に参加して美容皮膚科学のあまりの奥の深さに感銘を受けました。

なので、今回のブログは美容皮膚科学会を経て得た、経験を元に当院のタトゥー除去の今後の展望についてです。

刺青・タトゥーはインク+瘢痕である。

一般的に刺青とタトゥーの違いは、肌に入る「針の深さ」と言われています。

刺青は肌に針が深く入るのに比べて、タトゥーは浅く針を入れるのが一般的です。

なので、刺青は皮膚が盛り上がり、逆にタトゥーは針が入る深さが浅いので、刺青のように皮膚が盛り上がることはない。

などと言われておりますが、実際はそうではありません。

タトゥーでも皮膚は盛り上がり所見のある方は沢山いらっしゃいます。

タトゥーでも皮膚が盛り上がる原因としては

『インクを永続的に皮膚の一定の場所に留めるためには、真皮層までインクを到達させる必要がある。』からです。

真皮層は表皮層の直下にあり、真皮層の損傷=瘢痕形成です。(瘢痕とは盛り上がった傷の事です。)

つまり、個人差はあれどのタトゥーは瘢痕を伴います。

なので、

刺青・タトゥー除去にはインク除去と瘢痕治療が必要です!

インクに対しては現在、ピコレーザーが一番有効です!

はたくさん説明して来ました。

瘢痕治療に対しては、、、

ピコフラクセルです。

(ピコフラクセルとは、肌に対して目に見えない程の極小の穴を無数に作り、肌の基底部(肌の深い部分)からリモデリング(再築)を促すレーザー治療のことです。

表面が凸凹になってしまったニキビ跡や小じわ、毛穴の開き、瘢痕修正などに高い効果を発揮します。)
ピコレーザーを用いたタトゥー除去にピコフラクセルが必要な理由は3つあります。
1、ピコレーザー照射後、インクは体表、体内両方から排泄される。
2、刺青、タトゥーの病態はインク+瘢痕なので瘢痕の治療も同時に行える。
3、R20法に習って、1064(532)の波長をピコ秒で2回照射できる。
それぞれ、詳しく見ていきましょう

1、ピコレーザー照射後、インクは体表、体内両方から排泄される。

前述にも述べたように刺青・タトゥーの染料は機械彫りでも手彫りでも真皮層にインクを染み込ませ、色素を定着させています。

昨年の海外論文で発表でピコ秒レーザーによって熱粉砕された色素粒子は、即時的に蒸発・消滅し、即時体表から排泄されます。

(1回排泄分の10パーセント程)

残った色素粒子は細胞(マクロファージ)によって貪食され、リンパ節を通って体内から体外にに排出されます。

(1回排泄分の90パーセント程)

これは、後述する硝子圧迫法とタトゥーの色素にマーカーを付け体内の代謝経路を調べる論文で証明されました。

ピコ秒レーザーと合わせてピコフラクセルを当てると、

まずタトゥーインクをピコ秒レーザーで熱粉砕し、ピコフラクセルで真皮層まで目に見えない穴を開け体表排泄する事が出来ます。

フラクセルは肌に対して目に見えない程の極小の穴を無数に作るため、刺青粒子は更に体外へ排出されやすくなります。

2、刺青、タトゥーの病態はインク+瘢痕なので瘢痕の治療も同時に行える。

 

刺青・タトゥーの染料は真皮層に針を挿入することで、細胞にダメージを与えているため、見た目では分からなくても必ず瘢痕形成がされています。

正常皮膚に染料を入れているため殆どの刺青・タトゥーには軽度~中等度の隆起を認めます。

隆起した瘢痕でも刺青・タトゥーには色素があるために瘢痕には気づかないことが多いです。

なので、刺青・タトゥーが綺麗に無くそうと思った場合、色を消すことと、瘢痕治療が必要となります。

刺青・タトゥーも色を消しただけでは瘢痕が残るため正常な皮膚には戻る事は出来ません。

瘢痕はフラクショナル治療で改善されるので、ピコ秒レーザー治療後にピコフラクショナルをおこなうことでタトゥー除去と瘢痕改善の2つを行う事が出来ます。

3、R20法に習って、1064(532)の波長をピコ秒で2回照射できる。

R20法とは、照射した部分に20分後に再度同一部位にレーザーを照射(合計2回)するという方法です。

1回照射に比べて治療効率が上がると報告されています。

R20法はピコ秒レーザーの前のナノ秒レーザーの時の論文ですが、1回の照射で2回当てれば、より消えるのはピコでも明白です。

R20法に習って1回目ピコ秒レーザー照射、2回目ピコフラクセル照射でタトゥー除去の1回の治療効果を上げさらに、瘢痕治療も同時に行えます。

まさに1石2鳥です。

2回照射するため痛みも2回です。(涙)

痛み炎症後色素沈着を抑える打ち方として硝子圧迫法

硝子圧迫法とは、皮膚に硝子を押し当てながらレーザーを照射する方法です。

圧迫により毛細血管の流れが一時的に止まるため正常皮膚がダメージを受けにくく、照射時の痛みが軽減、術後の色素沈着予防効果が期待できます。

特殊なレンズを用いたりプレパラートを用いて行います。

プレパラートを用いてピコ秒レーザーを照射すると、インクがプレパラートに付着する様子が肉眼で確認できます。

上記で説明した体外排泄の様子がしっかりわかります。

デルマトーム+ピコレーザーを用いたタトゥー除去

デルマトームやエルビウムyagレーザーを用いて皮膚を薄く削り、その後ピコレーザーでタトゥーを除去するという方法です。

前述したようにタトゥーは表皮・真皮内でインクが存在しているためデルマトームで表皮+真皮の一部を薄く削ることで、インクを物理的に除去し残ったインクも照射される距離を近くなり、タトゥーが消えやすくなります。

回数が少なく刺青・タトゥー消えるのが特徴ですがの場合、表皮を削るため、うっすら跡が残ってしまう可能性があります。

まとめ

院長イラスト

タトゥー・刺青は入れた時点で瘢痕が必ず起こっています。またタトゥー・刺青はすぐには消えません。

インク量やタトゥー・刺青を入れた部位によって個人差があるため、回数を重ねていくことで薄くなっていきます。

タトゥー・刺青を更に薄くする方法として今回「ピコフラクセル」、「硝子圧迫法」、「R20法」「デルマトーム・エルビウムyag後ピコレーザー」を紹介させていただきました。

より良い方法を提供し、ご来院される方に負担を減らしていけたらと思っております。

 

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静岡美容外科橋本クリニック

橋本健太郎