シリコンバック挿入している方に行った陥没乳頭手術の紹介です。

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こんにちは!

花粉症が終わった橋本です。

今回、豊胸バックが入っている方の陥没乳頭の手術させていただき、同じような悩みをされている方がいるのではないかと感じ、ブログを作らせていただきました。

バストの悩みは、ボリュームだけではありません。乳頭が露出していない「陥没乳頭」でお悩みの方が多くいらっしゃいます。

バック豊胸後の陥没乳頭手術には、一般的な症例とは異なる「絶対に避けなければならないリスク」が存在します。

それは、挿入されているシリコンバッグの損傷及び感染です。

今回は、我々がどのようにしてそのようなリスクを回避し、陥没乳頭手術を行ったのかを詳しく解説します。

まずは簡単に陥没乳頭を説明します。

陥没乳頭とは

乳首が凹んでバストの中に埋もれている状態をいいます。

陥没乳頭は先天的なものが殆どです。

原因として乳管の低形成、乳管が乳房に対して短い場合や、乳管周囲の組織の癒着などが原因と考えられています。

陥没乳頭の重症度分類は、大きく分けて上記3種類に分類されます。

【軽度】 … 普段は凹んでいるが、少しの刺激で乳頭が出てくる状態。
【中等度】 … 普段は凹んでいるが、強い刺激が加われば乳頭が出てくる状態。
【重度】 … 刺激を加えても全く出ない状態。

今回のモニター様の紹介

50歳の女性。

幼少期より片側が陥没乳頭であったとのこと。

既往歴:出産済み。乳腺症及び乳がんの既往無し、10年ほど前に乳腺下に豊胸バックインプラント挿入済。その他特記すべき項目無し

陥没乳頭の重症度分類:中等度~強度

今後の授乳の可能性がない、乳腺下に豊胸バックがある。

以上より乳腺内にハサミが侵入しバック損傷の可能性の少ないアプローチによる(乳輪下乳管アプローチ)陥没乳頭手術を行う計画を立てました。

一般的な陥没乳頭手術の種類

①乳管温存術式

乳管(約20本の母乳の通り道)を極力切断せずに、原因となる組織や瘢痕を剥離して乳頭を引き出す方法。

今後、出産や授乳を行う可能性がある方に適応されるが、再発の恐れがある。

本症例では乳管温存の必要が少なくメスやハサミが縦に入るので不向きと判断。

②乳管非温存術式

今回、採用した術式です。

 

乳管温存手術とは違い、乳輪下切開から横方向に剥離を行い、陥没乳頭の原因の乳管を切断し、陥没を解除します。

その後、裏側から再度、陥没乳頭にならないようにナイロン糸で結紮する方法です。

温存手術のように縦での切開ではなく、乳腺やシリコンバックなどの位置から平行に解除していくため、傷つけるリスクを減らすことができます。

原因乳管も切段するため、再発の可能性が非常に低い。

術野がオープンなので目視で確認しながら止血、洗浄が行える。

陥没乳頭のビフォーアフター画像です。

本手術において、「美しく乳頭を露出させること」は当然の目標ですが、それ以上に「豊胸バック損傷を起こさない」、「感染を起こさないこと」が最優先でした。

抜糸時点ですべて良い方向に達成されていましたが、今後も経過をフォローさせていただく予定です。

今回の患者様も、せっかく手に入れた理想のボリューム(シリコンバッグ)を失うことへの不安を強く持たれていました。

手術中、私は常にバッグの被膜を感じながら、乳管の切断を乳輪に近い位置で切断し、シリコンバック損傷のリスクを減らしつつ感染しないように安全に確実にを意識しながら行いました。

乳輪切開からのアプローチは、術後の傷跡も乳輪の境界線に馴染むため、最終的な仕上がりも非常に自然です。

乳頭が正しく突出することで、バストトップに「点」のメリハリが生まれ、シリコンバッグで作ったバストの曲線美がより一層引き立つ結果となりました。

手術を検討されている皆様へ

我々は担当させていただく全ての手術を深く考察し、最善の一手を提案しております。

患者様のそれぞれに合った個別的な方法を解剖学的な根拠に基づいた術式でご提案ができます。

お悩みの方がいらっしゃれば、ぜひ一度当院にご相談ください。

当院のHPはこちらです。